
掌編小説 スーパーカブ を書きました。
お時間があるときにどうぞ。
朝の空気を切るように走る、白いホンダ・スーパーカブ。あの独特のエンジン音を聞くと、なぜだか昔の記憶が静かに浮かび上がってくる。
高校時代、周りの友達はこぞって原付免許を取り、放課後の話題はいつもバイクのことだった。アルバイトで貯めたお金で買う一台は、ただの乗り物ではなく、自由そのものだった。しかし現実は厳しく、学校はバイク通学を固く禁じていた。それでも、どうしても乗りたい。そこで一人の友達が思いついたのがスーパーカブだった。新聞配達や出前で見慣れたその姿は、どこか仕事の延長のように見える。派手さもなければ、若者の遊び道具という印象も薄い。
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